50代の恋愛は今からでも遅くない|始め方と気をつけたいこと

50代になって、もう一度恋愛をしたいと思うようになった方もいるでしょう。気になる人ができた方もいるかもしれません。そんな自分の気持ちを、少し恥ずかしく感じていませんか。

先にお伝えすると、50代の恋愛は今からでも遅くありません。配偶者のいない50代でも、女性の約7人に1人、男性の約9人に1人に恋人がいます。

この記事では、50代の恋愛が若いころとどう違うのかを整理しました。難しいと感じる理由と、無理なく始めるためのヒントも紹介します。お金や家族のことで気をつけたい点にも触れます。

50代の恋愛は、今からでも遅くありません

50代で恋愛を始めることは、遅くも、おかしくもありません。恋愛に年齢の締め切りはないからです。

50代で独身の人は、この30年で大きく増えました。50歳の時点で一度も結婚していない人の割合を見てみましょう。2020年は女性17.8%、男性28.3%でした。1990年は女性4.3%、男性5.6%でした。(出典:国立社会保障・人口問題研究所)

離婚や死別を経て、いまはひとりで暮らしている方もいます。独身の50代は、もう珍しい存在ではありません。そのぶん、この年代で新しく人と出会い、親しくなる人もいます。

子育てや仕事がひと段落した方もいるでしょう。ようやく自分のことを考えられる時期になりました。そんなときに「誰かと過ごしたい」と思うのは、自然な気持ちです。

60代や70代になってから、恋を始める人もいます。40代後半の方にも、この記事の内容はそのまま当てはまります。

昼下がりのカフェの窓際で、手帳を開いて穏やかに過ごす50代の女性

50代の独身者にも、恋人がいる人はいる

国の調査では、20代から60代の男女に、配偶者や恋人がいるかをたずねています。配偶者のいない人のうち、恋人がいる人の割合は次のとおりです。

年代女性男性
40代21.4%13.9%
50代14.8%10.7%
60代9.9%8.1%

出典:内閣府「人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査」(2021年度)をもとに編集部で集計

50代では、女性の約7人に1人、男性の約9人に1人に恋人がいます。多数派ではありませんが、同じ世代に恋愛をしている人は確かにいます。

一方で、恋人がいない人のほうが多いのも事実です。恋人がいてもいなくても、どちらも50代の普通の姿です。

「いい年をして」と思わなくていい

「この年で恋愛なんて」と、自分でブレーキをかけてしまう方は少なくありません。「気持ち悪いと思われないか」と気にする方もいます。

いまの50代が若いころは、「恋愛は若い人のもの」という空気がありました。その感覚が、いまも残っているのかもしれません。けれど、独身で暮らす50代が増えたいま、その空気は変わってきています。

人を好きになる気持ちに、年齢の上限はありません。誰かと過ごしたいと思うのは、何歳になっても自然なことです。

大切なのは、年齢ではなく相手への接し方です。相手の気持ちやペースを尊重して、自分の思いを押し付けないようにしましょう。それができていれば、周りの目を気にする必要はありません。

周りの人の言葉が気になるときは、すべてを打ち明けなくても構いません。自分の気持ちは、自分のペースで大切に育てていけばよいのです。

50代の恋愛が若いころと違う4つのこと

50代の恋愛は、20代や30代のころの恋愛とは少し違います。違いといっても、劣っているという意味ではありません。

むしろ、この年代だからこそできる恋愛のかたちがあります。ここでは、よく挙げられる4つの違いを紹介します。

木のテーブルに並んだ2つのカップと、向かい合って座る2人の手元

1. ときめきより、安心できることを大切にする

若いころは、胸が高鳴るような気持ちを恋愛の中心に置きがちです。50代になると、一緒にいて気持ちが落ち着くかどうかを大切にする人が増えます。

会話が途切れても気まずくならず、無理をせず自分のままでいられる相手です。そうした安心感が、関係を続ける土台になります。

ときめきがなくなるわけではありません。一緒に食事をしたり、季節の景色を見に出かけたりする時間があります。その中に、小さな楽しさを見つけていく恋愛です。安心できる相手と過ごす時間そのものが、50代の恋愛の喜びになります。

2. 結婚をゴールにしなくてもいい

50代の恋愛では、結婚を前提にしない人も多くいます。籍を入れる結婚のほかにも、形はいくつもあります。

  • 結婚して一緒に暮らす
  • 籍は入れずに一緒に暮らす
  • 別々に暮らし、会いたいときに会う

どの形を選ぶかは、ふたりで決めて構いません。

結婚したことのない50代の独身者に、結婚の意思を聞いた調査があります。女性の55.6%、男性の38.9%が「出来ればしたくない」「したくない」と答えました。(出典:内閣府)結婚とは別に、恋愛やパートナーとの時間を考える人がいるのは自然なことです。

年代を問わない「大人の恋愛」の特徴は、姉妹メディアのソロライフで詳しく紹介しています。

あわせて読みたい:大人の恋愛とは?特徴と始まり方、40代・50代からの楽しみ方

3. お互いに、すでに自分の暮らしがある

50代になると、仕事や住まい、友人との付き合いがすでに出来上がっています。趣味や、毎日の決まった過ごし方もあるでしょう。

そのため、相手に合わせて暮らしを全部変える恋愛にはなりにくくなります。お互いの暮らしを大切にしながら、重なる時間を楽しむ関係です。

会う回数や連絡の頻度も、ふたりで決めて構いません。毎日連絡を取り合わなくても、関係が薄いわけではありません。

4. ゆっくり時間をかけて進む

知り合ってから親しくなるまで、時間をかけるのは自然なことです。人生経験があるぶん、相手をよく知ってから決めたいと考える人も多いでしょう。

急いで答えを出す必要はありません。何度か会って話すうちに、少しずつ気持ちが近づいていくものです。そうした進み方も、50代の恋愛らしさです。

若いころのように、周りと比べて焦る必要もありません。相手と自分のペースが合うかどうかを、時間をかけて確かめていけば大丈夫です。

50代の恋愛が難しいと感じる理由

50代の恋愛を難しいと感じる人は少なくありません。ただ、理由を分けて見ると、手当てできるものがほとんどです。

ここでは、よくある4つの理由と、その受け止め方を紹介します。当てはまるものがあっても、あなたの欠点ではありません。

朝の洗面所で、鏡の前に立って身支度を整える50代の人の後ろ姿

出会いの機会が、自然には訪れない

若いころは、職場や友人の紹介など、出会いが自然にありました。50代になると、そうした機会は少なくなります。

周りの友人も家庭を持ち、紹介してもらう機会が減ることもあります。毎日が仕事と家の往復になりやすいのも、この年代です。

出会いが少ないのは、あなたに魅力がないからではありません。暮らしの形が変わっただけです。出かける場所を少し変えるだけで、人と知り合う機会は増やせます。具体的な場の例は、次の章で紹介します。

見た目や体に自信が持てない

鏡を見て、若いころとの違いが気になる方もいるでしょう。体力が落ちたと感じることもあります。そうした変化が、恋愛に踏み出す気持ちを重くすることがあります。

年齢による変化を気にするのは、自然なことです。ただ、相手になる人も同じ世代で、同じように変化を経験しています。

50代の恋愛で相手が見ているのは、若さではなく、一緒にいて心地よいかどうかです。無理に若く見せるより、清潔感を大切にするほうが好印象につながります。

体調の変化が気になるときは、ひとりで抱え込まず、医療機関に相談してみましょう。

過去の恋愛や離婚の経験が、ブレーキになる

以前の恋愛で傷ついた経験がある方もいます。離婚や死別を経験した方もいるでしょう。

「また同じ思いをするかもしれない」と慎重になるのは、当然のことです。その慎重さは、自分を守るために身につけてきたものです。

無理に乗り越えようとしなくて構いません。過去の経験があるからこそ、自分に合う相手が分かるようになった面もあります。

気持ちが前に向くまで、待ってよいのです。恋愛をしたいと思えたときが、あなたにとってのちょうどよい時期です。

家族のことが気にかかる

50代は、家族の事情が重なりやすい年代です。親の介護が始まる方もいれば、子どもの独立を控えている方もいます。

「子どもにどう思われるだろう」と考える方もいます。親の世話をしながら恋愛なんて、と気持ちを後回しにしてしまう方もいるでしょう。

家族を大切に思う気持ちと、恋愛をしたい気持ちは両立できます。家族への伝え方は、この後の「気をつけたいこと」で紹介します。

50代から恋愛を始めるための5つのヒント

50代の恋愛は、特別な準備がなくても始められます。大切なのは、焦らず、自分に合ったやり方を選ぶことです。

ここでは、無理なく恋愛を始めるための5つのヒントを紹介します。できそうなものから試してみてください。

地域の料理教室で、50代の男女が並んで作業をしながら和やかに話している様子

どんな関係を望むのかを、先に考えておく

まず、自分がどんな関係を望んでいるのかを考えてみましょう。たとえば、次のような違いがあります。

  • 結婚して、一緒に暮らしたい
  • 籍は入れずに、そばにいてほしい
  • 別々に暮らして、ときどき会えればよい

人によって答えは違い、どれが正しいということもありません。

望む関係が決まっていると、相手を選ぶときにも迷いにくくなります。話し合いの場面でも、自分の考えを伝えやすくなります。

はっきり決まらなくても構いません。「これは譲れない」というものが1つあるだけでも、判断の助けになります。

出会いを目的にしない場に出かけてみる

人と知り合う場は、出会いを目的にした場所だけではありません。趣味の教室や学び直しの講座、地域の活動、ボランティアなどもあります。

共通の話題があると、自然に会話が生まれます。何度か顔を合わせるうちに、相手の人柄も見えてきます。恋愛にならなくても、友人ができるだけで暮らしは豊かになります。

出会いのためのサービスを使うかどうかは、あとで決めて構いません。望む関係が決まってから考えても遅くないからです。

あわせて読みたい:結婚しないパートナー探し|50代・60代の出会い方と関係の形

昔からのつながりも大切にする

同窓会や、昔の友人との再会がきっかけになることもあります。学生時代の知り合いや、以前の職場の仲間などです。

お互いの人となりがある程度分かっているので、安心して話せます。信頼できる知人に、それとなく相談してみるのもよいでしょう。

昔の知り合いと連絡を取るときは、近況を伝え合うところから始めれば十分です。恋愛にならなくても、懐かしい話ができる相手がいるのはうれしいものです。

気持ちや希望は、言葉で確かめ合う

大人の恋愛は、言葉にしないまま進みがちです。「察してくれるだろう」と思って、確かめることを省いてしまうからです。

けれど、言葉にしないと誤解が生まれます。たとえば、次のようなことです。

  • お互いに付き合っていると思っているか
  • どのくらいの頻度で会いたいか
  • 将来をどう考えているか

こうしたことは、早いうちに穏やかに話しておくと安心です。自分だけが先走っていないか、相手に無理をさせていないかも分かります。確かめることは、相手を疑うことではありません。お互いを大切にするための会話です。

相手が大切にしているのは、一緒にいて落ち着けること

50代で好かれる人に、特別な条件があるわけではありません。多くの人が相手に求めているのは、一緒にいて落ち着けることです。

  • 清潔感のある身だしなみ
  • 相手の話を最後まで聞く姿勢
  • 相手の暮らしや考え方を尊重する姿勢

どれも、男女を問わず大切にされるものです。

無理に若く見せたり、相手に合わせすぎたりすると、長くは続きません。等身大の自分でいられる相手こそ、長く付き合える相手です。

50代の恋愛で気をつけたいこと

50代の恋愛には、若いころとは違う注意点もあります。お金のこと、家族のこと、将来のことです。

どれも、知っておけば防げることや、話し合えば調整できることです。不安に思いすぎず、確認のつもりで読んでみてください。

お金の話が出たら、一度立ち止まる

SNSやマッチングアプリで知り合った相手に、お金をだまし取られる被害が増えています。恋愛感情を利用した手口です。警察庁によると、2025年のSNS型ロマンス詐欺は5,645件でした。被害額は約546億円にのぼります。

被害者を年代別に見ると、50代がもっとも多く、全体の約3割を占めました。(出典:警察庁)50代は狙われやすい世代だと知っておくだけでも、身を守る力になります。

会ったことのない相手から、投資や送金の話が出たら注意が必要です。「必ずもうかる」「一緒に将来の資金をつくろう」といった話は、まず疑ってよいものです。

お金を送る前に、家族や信頼できる人に相談しましょう。おかしいと感じたら、ひとりで判断せず相談しましょう。警察には、相談専用の電話「#9110」があります。お金のトラブルは「消費者ホットライン(188)」でも受け付けています。近くの消費生活センターなどの窓口を案内してもらえます。

付き合っている相手との、お金の貸し借りにも気をつけましょう。大きな額になる前に、貸し借りはしないと決めておくほうが、関係を守れます。

家族には、伝える順番とタイミングを考える

恋人ができたことを、家族にどう伝えるか迷う方もいます。子どもや親、兄弟が戸惑うのは、自然な反応です。

すぐに分かってもらおうとしなくて構いません。関係が落ち着いてから伝える、相手と会わせるのは急がないなど、順番を考えておきましょう。

伝えるときは、「こういう人と会っている」と事実を短く話すだけでも構いません。相手のよいところを、ひとつ添えておくと安心してもらいやすくなります。

家族の気持ちも、時間とともに変わっていきます。自分の気持ちを大切にしながら、少しずつ理解してもらえば十分です。

将来のことは、少しずつ話しておく

関係が深まってくると、将来のことを考える場面が出てきます。一緒に暮らすのか、籍を入れるのかを話す日も来るでしょう。病気や介護のときにどうするのかも、考えておきたいことです。

結論を急ぐ必要はありません。大切なのは、こうした話題を口に出せる関係をつくっておくことです。

住まいやお金、相続が関わる場合は、決まりごとが複雑になります。ケースにより異なるため、必要になったら専門家に相談しましょう。

恋愛をしない選択も、同じように自由です

ここまで読んで、「いまはまだ、気が進まない」と感じた方もいるでしょう。それも、まったく自然なことです。

恋愛をするかどうかは、自分で決めてよいことです。恋愛をしていない毎日が、欠けているわけではありません。

先ほどの調査を思い出してください。配偶者のいない50代のうち、恋人がいない人は男女とも8割を超えていました。恋愛をしていない暮らしは、この世代のごく普通の姿です。

恋愛をしてもしなくても、自分の暮らしを大切にすることに変わりはありません。気持ちが動いたときに、また考えれば十分です。

あわせて読みたい:「結婚したくない」はおかしくない|6つの理由と将来の備え

まとめ

50代の恋愛は、今からでも遅くありません。若いころとは違い、安心できることを大切にしながら、形もペースもふたりで決められます。

難しいと感じる理由は、分けて見れば手当てできるものがほとんどです。お金の話が出たら一度立ち止まり、家族や将来のことは少しずつ話していけば大丈夫です。

恋愛をするかどうかも、あなたが決めてよいことです。まずは、自分がどんな関係を望んでいるのかを、紙に書き出してみることから始めましょう。

関連記事:50代独身女性の特徴と本音|自分らしく生きるための5つのヒント/50代独身男性の特徴と本音|これからを心地よく生きる5つのヒント

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