独身男性のリアル|データで見る今と特徴・40代からの悩みと生き方

結婚していない男性は、いまや決して少数派ではありません。40代や50代で独身の男性も、年々増えています。

それでも、ふとしたときに考えることはありますよね。「同じ立場の人はどう暮らしているのだろう」「このままで大丈夫かな」と気になる方も多いはずです。

この記事では、公的なデータで見る独身男性の今と、多い特徴、抱えやすい悩みを整理しました。よく耳にする「独身男性は平均寿命が短い」という話の本当のところも取り上げます。年代ごとのリアルと、安心して暮らすための備えもあわせて紹介します。

目次

データで見る独身男性の今

50歳の時点で一度も結婚していない男性は、2020年に28.3%でした。4人に1人を超える割合です。1990年の5.6%と比べると、30年で約5倍に増えています。

年代別に見ると、結婚していない男性の割合は次のとおりです。

年代未婚の男性の割合(2020年)
30〜34歳51.8%
35〜39歳38.5%
40〜44歳32.2%
45〜49歳29.9%
50〜54歳26.6%
55〜59歳21.6%
60〜64歳17.3%

出典:国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2026年版)」(総務省「国勢調査」をもとに作成)

40代前半ではおよそ3人に1人、50代前半でも4人に1人ほどが結婚していません。ひとりで暮らす男性も、2020年には約1,094万人にのぼります。(出典:国立社会保障・人口問題研究所)

独身で暮らす男性は、どの年代にも身近にいるのです。

独身男性が増えている3つの背景

独身男性が増えている背景には、主に次の3つがあります。

  • 結婚が「当たり前」ではなくなった: 結婚する・しないを、自分で決める考え方が広がりました
  • 自由な時間やお金を大切にしたい: 自分のペースで暮らせる心地よさを、手放したくない人もいます
  • 働き方や暮らしの事情: 仕事の忙しさや収入の見通しから、結婚を先送りにする人もいます

実際に、18〜34歳の未婚男性のうち「一生結婚するつもりはない」と答えた人は、2021年に17.3%でした。2015年の12.0%から増えています。25〜34歳の未婚男性に独身でいる理由を聞くと、26.6%が「独身の自由さや気楽さを失いたくないから」を挙げています。(出典:国立社会保障・人口問題研究所)

この傾向は、若い世代に限りません。2021年度の国の調査で、積極的に結婚したいと思わない40〜69歳の独身男性に聞いています。その44.1%が、「結婚に縛られたくない、自由でいたいから」に当てはまると答えました。(出典:内閣府)

あわせて読みたい:「結婚したくない」はおかしくない|6つの理由と将来の備え

独身男性に多い5つの特徴

独身男性とひとくちに言っても、暮らし方や考え方は人それぞれです。「独身男」とひとまとめにされがちですが、ここで紹介するのは、あくまで多く見られる傾向です。当てはまらないところがあっても、何も問題はありません。

休日の朝、自宅のキッチンで目玉焼きを作る40代の男性

1. 自分の時間と趣味を大切にしている

休日の過ごし方を、自分の好きなように決められるのは独身ならではです。釣りやキャンプ、読書やゲームなど、ひとつの趣味をじっくり深めている人が多くいます。

誰かに予定を合わせなくてよいので、思い立ったときに出かけられます。夜にゆっくり映画を観たり、朝早くから遠出したりと、時間の使い方も自由です。

好きなことに没頭できる時間は、仕事の疲れをほぐしてくれます。ひとりの時間を楽しめることは、暮らしを支える大きな力です。

2. お金の使い方を自分で決められる

収入の使い道を、自分の判断で決められるのも特徴です。趣味や学びにお金をかける人もいれば、将来に向けてこつこつ貯める人もいます。

家計の相談相手がいない分、お金のことを自分で調べて考える習慣が身についている人も少なくありません。

大きな買い物や住まいのことも、自分の判断で決められます。誰かの了解を取らずに動ける身軽さは、独身ならではの強みです。

3. 仕事に打ち込み、経験を積んでいる

長く働くなかで経験を重ね、職場で頼りにされる立場になっている人もいます。仕事にやりがいを感じ、打ち込める時間が長いのも、よく見られる傾向です。

転勤や出張、資格の勉強など、仕事の機会に身軽に応えやすいのも独身の特徴です。

もちろん、仕事は生活のためと割り切り、プライベートを大切にする人もいます。どちらも、自分で選んだ働き方です。

4. 家事や身の回りのことを自分でこなしている

ひとり暮らしの独身男性の多くは、料理や掃除、洗濯を自分の段取りで回しています。長く続けるうちに、自分なりのやり方ができあがっている人もいます。

得意なことと苦手なことは人それぞれです。作り置きや家電をうまく使い、無理なく暮らしを整えている人も増えています。

自分の暮らしを自分で回せる力は、年齢を重ねたときにも役に立ちます。料理が苦手でも、少しずつ覚えていけば十分です。

5. 結婚を「しなければならないもの」と考えていない

結婚をするかどうかを、年齢や周りの声で決めない人が多いのも特徴です。「いい出会いがあれば考える」「今の暮らしに満足している」など、自分の気持ちを基準にしています。

結婚を否定しているわけではなく、する人生もしない人生も、同じように選べるものと考えているのです。

人柄も見た目もよいのに独身の人も多い

「イケメンなのに独身」「モテそうなのに結婚していない」という男性は、身の回りにもいるかもしれません。独身でいる理由は、魅力があるかどうかでは決まりません。

いずれ結婚するつもりの25〜34歳の未婚男性に、独身でいる理由を聞いた2021年の調査があります。最も多い答えは、「適当な相手にまだめぐり会わないから」の43.3%でした。(出典:国立社会保障・人口問題研究所)

巡り合わせや、自分の暮らしを大切にしたい気持ちなど、理由は人それぞれです。

独身かどうかで人柄は決まらない

40代を過ぎて独身の男性について、「何か問題があるのでは」という声を目にすることがあります。けれども、結婚しているかどうかで人柄が決まるわけではありません。

独身でいる理由は、仕事や家族の事情、自分で選んだ生き方などさまざまです。こうした見方の中身と本当のところは、次の記事で詳しく取り上げています。

独身男性が抱えやすい悩みと不安

自由に暮らしていても、ふとした場面で悩みや不安を感じることはあります。ここでは、多くの独身男性が抱えやすい悩みを5つ取り上げます。どれも、あなただけが感じているものではありません。

夕方の公園のベンチで缶の飲み物を手に、遠くを眺める男性の後ろ姿

老後とお金の不安

年金だけで暮らしていけるのか、ひとりで老後を迎えて大丈夫なのかと考えることはありませんか。老後の暮らしを自分ひとりで支えることに、不安を感じる人は少なくありません。

病気やけがで働けなくなったときのことも、気になりますよね。

ただ、漠然とした不安は、将来の見込みを具体的に知ることで小さくなっていきます。今からできる準備は、このあとの「備え」で紹介します。

周りが結婚して、話し相手や居場所が減る

30代から40代にかけて、友人の結婚や子育てで、会う機会が減ることがあります。休みの日に誘える相手が少なくなったと感じる人もいるでしょう。

家族連れを多く見かける年末年始や連休に、ふと寂しくなることもあります。2025年の国の調査でも、孤独感が「しばしばある・常にある」と答えた男性は50代で7.6%で、男性では50代で高い傾向が見られました。(出典:内閣府)

寂しさを感じるのは、人とのつながりを大切にしたい気持ちがあるからです。寂しさを感じること自体は、おかしなことではありません。

体調を崩したときや、健康の不安

ひとり暮らしで体調を崩すと、心細く感じるものです。食事が外食やコンビニに偏りがちで、体のことが気になっている人もいます。

年齢とともに、疲れが抜けにくくなったと感じることも増えてきます。健康診断の結果が気になり始めたのに、つい後回しにしてしまう人もいるでしょう。

体の変化に気づいてくれる人が近くにいない分、自分で意識して体をいたわっていきましょう。何から始めればよいかは、このあとの「備え」で紹介します。

親の介護や、もしものときの手続き

40代以降になると、親の高齢化で介護が現実の問題になってきます。実家の近くに住んでいる場合や、きょうだいが少ない場合は、自分が中心になって支えることもあります。

自分が入院したときの連絡先や、手続きを誰に頼むかも気になるところです。病院や施設では、緊急連絡先を求められる場面が少なくありません。早めに考えておくと、いざというときに慌てずにすみます。

周りの目や、親からの心配

親戚の集まりで結婚について聞かれたり、職場で何気なく家族の話題を振られたりすることもあるでしょう。親から心配の声をかけられて、気持ちが重くなる人もいます。

とはいえ、先ほどのデータのとおり、独身で暮らす男性はどの年代にも大勢います。周りの声は、あなたの生き方の正解を決めるものではありません。

独身男性の平均寿命は本当に短いのか

ネットでよく見かける「独身男性の平均寿命は67歳」という数字は、平均寿命ではありません。その年に亡くなった未婚の男性の年齢をもとにした数字です。日本の男性の平均寿命は、2025年で81.35年です。(出典:厚生労働省)

「67歳」は亡くなった人の年齢をもとにした数字

平均寿命と、亡くなった人の年齢は、似ているようでまったく別のものです。

数字の種類何を表しているか
平均寿命生まれた人が、平均であと何年生きられるかの見込み
亡くなった人の年齢その年に亡くなった人が、何歳だったか

「67歳」は、国の人口動態統計にある、2020年の配偶関係別の死亡数から計算された数字です。その年に亡くなった未婚の男性の年齢をもとにしており、独身の男性が何歳まで生きられるかを示したものではありません。

未婚の人の数字が低く出やすい理由

亡くなった人の年齢で比べると、未婚の人の数字は低く出やすくなります。若くして亡くなった人は、結婚する前であることが多いためです。反対に、長生きした人の多くは結婚を経験しているので、未婚のまま高齢で亡くなる人は少なくなります。

実際に、2024年に亡くなった未婚の男性のうち、65歳未満の人は37.3%でした。結婚している男性では6.1%です。(出典:厚生労働省の統計をもとに編集部で集計)若い世代ほど未婚の人が多いことが、この差に表れています。

同じ年代で比べるとどうなるか

では、独身男性の寿命は結婚している男性と変わらないのでしょうか。国の統計をもとに、同じ年代どうしで比べてみます。すると、未婚の男性は結婚している男性より、亡くなる人の割合が高い傾向があります。(人口動態統計と総務省「国勢調査」をもとに編集部で試算)

ただし、配偶関係ごとの平均寿命は、現在は国から公表されていません。健康上の事情で結婚しなかった人が含まれるなど、理由もひとつではありません。独身だから寿命が短いと決まっているわけではないのです。

食事や運動、健康診断など、生活習慣には自分で整えられる部分がたくさんあります。このあとの「備え」で、今日からできることを紹介します。

年代別に見る独身男性のリアル

独身でいることに「何歳から」という線はありません。ただ、年代によって気になりやすいことは少しずつ変わっていきます。ここでは、30代から60代以降までの独身男性のリアルを見ていきましょう。

駅前の通りを、それぞれのペースで歩く年代の異なる男性たち

30代の独身男性:仕事が面白くなり、周りの結婚が気になり始める時期

30代は、仕事の手応えが出てきて、任される役割も増えていく年代です。一方で、友人の結婚報告が続き、自分はどうするかを考え始める人もいます。

周りと比べて焦ることがあっても、どう生きるかは自分のペースで決めてよいものです。この時期に積み重ねた経験や習慣は、40代以降の暮らしの土台になっていきます。

40代の独身男性:暮らしの形が定まり、これからを考え始める時期

40代前半の男性の32.2%、40代後半の29.9%は結婚していません。40代で独身でいることは、決して珍しくないのです。

2021年度の国の調査で、結婚経験のない40代の独身男性に聞くと、結婚を「したくない」「出来ればしたくない」と答えた人が29.8%いました。(出典:内閣府)独身のまま暮らすことを自然に選んでいる人も、少なくありません。

40代は、結婚や子どもについて、ひとつの区切りを意識する人が多い年代です。同年代の友人は子育てで忙しく、以前のように気軽に会えなくなったと感じることもあるでしょう。体力の変化を感じ始めたり、親の年齢が気になり始めたりするのもこの頃です。

職場では管理職など責任のある立場を任され、忙しさが増す人も多い年代です。仕事に追われて、自分の時間や体のことが後回しになりがちな時期でもあります。

その一方で、仕事の経験を積み、収入も暮らしの形も安定してくる時期です。何が好きで、どんな暮らしが自分に合うのかが分かっているのは、40代の強みと言えます。

「もう40代」と考えるか、「まだ40代」と考えるかで、これからの過ごし方は変わります。この時期から老後のお金や住まい、健康のことを少しずつ考え始めると、準備に余裕が生まれます。

50代の独身男性:自分のペースが定まり、老後の準備が現実になる時期

50代になると、定年までの年数や親の介護、健康のことが、具体的な課題として見えてきます。これからの働き方や住まいを、どうするか考え始める人も多い年代です。

同じ調査で、結婚経験のない50代の独身男性では、結婚を「したくない」「出来ればしたくない」と答えた人が38.9%にのぼります。(出典:内閣府)今の暮らしを大切にしたい人が、年代とともに増えていくことがうかがえます。

人と比べることが少なくなっていく年代でもあります。ひとりの時間の使い方が上手になり、自分にとって何が大切かがはっきりしてきます。これまで積み重ねてきた経験や人とのつながりが、これからの暮らしを支えます。

あわせて読みたい:50代独身男性の特徴と本音|これからを心地よく生きる5つのヒント

60代以降の独身男性:身軽さを生かして、暮らしを選び直す時期

60代以降は、仕事を退いたあとの過ごし方や住まい、健康が気になってくる時期です。職場という毎日のつながりがなくなり、人と話す機会が減ったと感じる人もいます。

一方で、時間を自由に使えるのは大きな強みです。住む場所や人付き合いを身軽に選び直せるのも、独身ならではと言えます。地域の活動や趣味の集まりを通して、新しい仲間と出会う人もいます。

あわせて読みたい:60代独身男性のリアル|割合と特徴・悩みとこれからの備え

独身男性が安心して暮らすための5つの備え

悩みや不安の多くは、早めに備えておくことで小さくできます。ここでは、今日から始められる5つの備えを紹介します。

お金の見通しを知る

まずは、将来受け取れる年金の見込みを知ることから始めましょう。「ねんきん定期便」は、毎年の誕生月に届きます。50歳以上の方には、老後に受け取れる年金の見込額も記載されています。「ねんきんネット」を使えば、働き方などの条件を変えて見込額を試算することもできます。

具体的な資金計画は、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するのもひとつの方法です。

健康診断と食事で体をいたわる

健康診断を毎年受けて、体の変化に早めに気づけるようにしておきましょう。気になる結果が出たときに相談できる、かかりつけの医療機関を決めておくと安心です。

食事は、完璧を目指さなくてかまいません。外食やコンビニでも、野菜の多いメニューを選ぶなど、できるところから整えていきましょう。

通勤でひと駅歩く、休日に散歩するなど、体を動かす習慣も少しずつ取り入れると安心です。

住まいを早めに考えておく

今の住まいに、この先も長く暮らせるかを一度考えておきましょう。段差の少なさや、買い物や病院へのアクセスは、年齢を重ねるほど大切になります。

賃貸か持ち家かにかかわらず、60代以降の暮らし方をイメージしておくと、住み替えの判断もしやすくなります。

頼れる人・相談できる場所を持っておく

友人やきょうだい、近所の知り合いなど、困ったときに声をかけられる人がいると安心です。入院したときの緊急連絡先を誰にお願いするかも、あらかじめ話しておきましょう。

親の介護で困ったときは、「地域包括支援センター」に相談できます。市町村が設置する高齢者の総合相談の窓口で、家族からの介護の相談も受け付けています。

仕事以外の居場所や楽しみをつくる

備えは、不安を減らすためだけのものではありません。趣味の仲間や学びの場、地域の集まりなど、仕事以外に顔を出せる場所があると、毎日に張り合いが生まれます。

仕事を退いたあとも続けられる楽しみは、60代以降の暮らしを支える土台にもなります。

まとめ|独身男性の暮らし方に、決まった正解はない

独身男性は、どの年代にも大勢います。自分の時間やお金の使い方を自分で決められるのは、独身ならではの強みです。

年代によって悩みの形は変わりますが、どれも早めに備えることで安心につなげられます。まずは「ねんきん定期便」を開いてみることや、次の健康診断の予定を確かめることから始めましょう。気になる年代の記事を読んでみるのも、小さな一歩になります。

独身なび編集部のX(@dokushin_navi)では、独身の暮らしに役立つ情報をお届けしています。

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